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家で過ごすが39.1%

■「巣ごもり」族の増殖
「夏休みの過ごし方」についての調査結果で、最も多かったのが39.1%の「自宅で過ごす」という回答。自宅にこもって、ゆったりと時間を過ごす人たちを「巣ごもり族」というらしく、年々増加しているのだとか。長引く不況の産物なのか、DVDを見たりゲームをしたり、ネットでお買いものしたりなど、IT社会がもたらしす新しいライフスタイルなのか?海外旅行をする20代は1996年をピークに当時の6割以下に減っているとか・・・。にわかに信じがたい傾向だが、あながち現実離れした傾向ではなさそうだ。
■傍観できない消費活動停滞のリスク
こういう「巣ごもり」傾向が蔓延したら小売業はあがったりだ。ただでさえ景気の低迷や先行き不安、追いうちをかけるように新型インフルエンザ等など、外出や消費を抑制するネガティブ要因が多い中で、消費活動の停滞というマイナス要因をさらに抱えることを傍観してはいられない。この巣ごもり傾向をもつ現代人をいかに外に引っ張り出し、買い回りさせ、ショッピングという行動を起こさせるかが、私たち販促業務に関わる者の使命にもなってきているのではないだろうか?
■消費のベクトルが変化しているのでは?
それでは「巣ごもり」傾向にある生活者は、消費しないかというとそうではない。外出はしないけれど
自宅でゲームをしたり、映画をみたり、買い物をしたりしている。勿論食事だってしている。ただ流行のファッションを着こなしたり、話題のレストランへ行くより、家で消費することを好むという傾向にあるのだろう。ファッション衣料や食料品だけでなく、カルチャー、サービスという部門へ消費が分散化している層でもある。
「安くしても売れない」「衣料品の売り上げが伸びない」「食品でさえチラシを撒いても効果がでない」
等など・・・、多くの売り場関係者から嘆きの声が聞かれる。これらは単に消費の低迷に要因しているだけでなく、「巣ごもり」族の消費傾向を裏付ける現象とも重なる部分があるのではないだろうか?
彼ら巣ごもり層サイドからいえば、「安いから買うわけではない」「衣料品だけが欲しい商品ではない」「チラシは見ない」というメッセージとも受け取れる。売りたいモノや売り方が、消費者のベクトルとズレてきているのではないだろうか?
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■ネットでは満たされない魅力がリアル店舗にはある。
e-commerceサイトを開設している小売店が増えてきているが、最近の調査でネット通販で買い物する人は、リアル店舗でもよく買物されるお客さまであるということが分かってきている。ファッションの分野だけでなく、それは書籍などのカルチャー・サービス部門でも同じことがいえる。例えば書籍市場ではネット通販を利用する人の割合が増加しているが、その売上は圧倒的にリアル店舗の売上には追い付かない。
ネットというメディアは自らアクセスした情報しか入手できない。欲しい本のタイトルや著者がわかる場合は、簡単に購入できるネット通販が便利だが、「中身を読んでみたい」とか「何か面白い本はないだろうか」など、自分の知らない情報を入手するにはネットは未熟なメディアなのだ。最近ではリコメンド機能が充実してきているので、「この本を買った人は他にこんな本も買っています」とか、「この本の著者は他にこんな本も書いています」などの関連推薦情報が掲出されるようになってきているが、何十万冊という品揃えの書店が持つ情報量と比べれば、その情報量は微々たるものだ。人々に行動を促すのは「新しい情報や発見」だ。好奇心を揺り動かさなければ、外出という行動を起こさせることはできない。
■集客という役割がますます重要になる広告手法
それらのライフスタイルを持つ人たちにとっては、これまでのファッションや食料品が中心の広告は、偏重をきたしているのではないだろうか?これからの広告には、集客を促進するという役割がこれまで以上に課せられてくる。「巣ごもり」状況に陥る消費者に、行ってみようというコンテンツの提供をしていくために、このあたりで広告の手法を見直す必要があると思う。
・ファッション衣料や飲食情報に偏らないコンテンツの提供
・クーポンや割引以外の情報
・キーテナントであるホビーや書籍、映画、家電、カルチャー、ヘルス&ビューティーなどの情報提供
SCから配信されるメルマガやホームページ上で、これらの情報が取り扱われることがなんと少ないことか。彼らにとって主力メディアであるネットを活用して配信し、リアル店舗へ行くというモチベーションを喚起していきたいものだ。