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Google Chromeは「Webブラウザ」なのか?

  • 更新日時:2008年10月09日
  • 担当:山田

先月公開されたグーグルのWebブラウザ「Google Chrome」。シンプルな機能に軽快な動作、とベータ版ながらなかなかの完成度ですが、インパクト以上にシェアが伸びているわけでもないようです。ただこのGoogle Chrome、はたして単なるWebブラウザとして考えてよいのでしょうか?

9月の初旬に、GoogleによるWebブラウザ(インターネット閲覧ソフト)「Google Chrome」のベータバージョンが発表されました。
Google Chrome
http://www.google.com/chrome/?hl=ja
一般紙のニュースサイトでも取り上げられるなど、鳴り物入りで発表され約1ヶ月が経ちましたが、現時点でどれほどのシェアを獲得しているのでしょうか。

依然シェアを持つのはInternet Explorer

米国のインターネット調査会社Net Applicationsの調査によると、2008年9月時点でのWebブラウザ市場におけるChromeのシェアは0.78%となっており、同じ時期にInternet Explorer(IE)のシェア71.52%と比べると、およそ100分の1程度にすぎないとのことです。
【Net Applications調査】Google Chromeの利用率が早くも下降曲線――先週のWebブラウザ市場 : [特集]Webブラウザ - Computerworld.jp



出典:Net Applications

これは米国での調査結果ですが、日本においてもブラウザのシェアは依然としてInternet Explorerが大多数を占めているという状況においては変わりはないでしょう。
ビジネスシーンの多くでWindowsが選択されており、そのデスクトップには最初からInternet Explorerのアイコンが置かれている。この状況が変わることは当面ありえず、このブラウザシェア率が大きく変わることも今のところ考えにくいと思います。

Google Chromeは「Webブラウザ」なのか?

さて、ではGoogle Chromeは、使い慣れたWebブラウザから乗り換える価値のある、すぐれたソフトウェアなのでしょうか?

一言で言うと、「そうでもない」といったところでしょうか。

もちろん既存のブラウザよりも、表示が多少早くなっていたり、使用メモリの消費効率が向上していたりという面はありますが、わざわざ使い慣れているブラウザを捨ててまで乗り換えよう、というほどの目新しい機能があるわけではないというのが本当のところでしょう。私自身も、いつもの使い慣れているブラウザと(本当に些細な部分であっても)微妙に異なる動作にストレスを感じ、乗り換えるまでには至っていません。

ただ、Google ChromeをIEやFirefoxなどのWebブラウザの対抗馬として捉え、あまり大したソフトではないと考えるのは少し早計であると思います。
というのも、Googleブラウザと、Googleがこれまでに公開しているサービスと連携していくことで、単なるブラウザにとどまらないアプリケーションとなる可能性を秘めているからです。

GoogleはGoogle Chromeについて、「今本当に必要とされているのは、単なる「ブラウザ」ではなく、ウェブページやアプリケーションに対応した最新の『プラットフォーム』なのだということを念頭に開発を始めました。」と説明しています。
Google Chrome(ブラウザでの新たな試み)

本領を発揮していない?Google Chrome

たとえばGoogleの強力なサービスのひとつに、Webメールのシェアを急速に伸ばし続けているGmailがあります。

このGmailにGoogle Chrome経由でアクセスすることで、より快適なメールチェックや送信を行える機能が備わったとしたら、GmailにIEやFirefoxからではなく、Google Chromeからアクセスするユーザー像というものが考えられます。つまりインターネットブラウザではなく、メールを閲覧するソフトウェアとして捉えた場合、Google ChromeはOutlook ExplessやWindows Mailといったメールクライアントの対抗馬としても考えられます。

またWeb上で使用できるGoogleマップやGoogleカレンダー、Google Docsといった文書管理ツールなどのサービスとより強力に連携された機能を備えることになれば、ExcelやWordといった既存ソフトウェアの立場をも脅かすことになります。

Googleのサービスは、リリース当初は限定的な機能しか持たないものの、次第に機能が拡張され、使い勝手が飛躍的に向上していくケースがよくみられます。Gmailでは外部のメールを集約できる機能や、チャットとして使用できる機能が追加されました。
Googleマップにはストリートビューという、社会問題になるほどの機能が備わり、もはや単なる地図情報サービスではなくなったのは記憶に新しいと思います。
RSSリーダーとしてトップシェアを持つと言われているGoogleリーダーも、2005年のサービス開始当初は「使い勝手が悪い」と敬遠されていたものです。

またGoogle Chromeには近い将来、Firefoxにあるようなユーザーが機能を拡張できる仕組みが備わることも予告されています。

そのように考えると、Google Chromeが本来の力を発揮するのは、まだこれからなのではないでしょうか。現時点では単なるWebブラウザのひとつにすぎないですが、パソコンを立ち上げて、次にGoogle Chromeを立ち上げる…という動作が当たり前になるくらいの重要なツールになるのも、そう遠くはないのかもしれません。

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