生活動線上にあるSC

SCの中を流れる川沿いのベンチに腰かけながら、色づき始めた桜葉を眺める人がいる。朝の散歩の途中だろうか?ウォーキングに励むご夫婦が、ベビーカーを引いて買物に来ているママに声をかける。すがすがしい朝の光景がそのSCにはある。「つかしん 尼崎」
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消費低迷が長引く中で、競合新店に脅かされる老舗SC。長年培ってきたお客さまとのコミュニケーション密度が、迎え撃つ側の強みではないだろうか?地元の人々の生活動線上に位置づけられるSCは、堅い。そう簡単に、お客さま自身が生活習慣を変えてまで、離れていくことは少ないからだ。
街路樹の高さを超えない煉瓦造りのSCは、長い年月と時代の激変に晒されて、しっくりと暮らしに馴染んだ居心地の良さを提供している。高齢化・少子化が進む中で、リージョナルSCであり続ける一つの指標を「つかしん」に見たように思う。