ぶらり気まま旅

ここのところ多田富雄さんの「免疫の意味論」に始まって、多田さんの本を立て続けに読んでいた。
一段落したところで、何か面白そうな本はないかと書店へ行ってみたら、「三島由紀夫と川端康成の往復書簡」という文庫を見つけて、購入。面白くて一気に読んでしまったが、三島は饒舌すぎると思うが、川端先生は簡潔で静かな手紙。そういえばノーベル文学賞・受賞式でのスピーチが、「美しい日本の私」というテーマだったことを思い出し、後期の作品「山の音」「千羽鶴」「眠れる美女」を読んでみたくなって購入した。家へ帰るまで待てなくて電車の中や喫茶店で読み始めたが、これは都会の雑踏の中で読む本ではないなと思った。
今年の夏休みには川端氏の小説を2~3冊リュックに詰めてぶらりと、予定のない旅へ出てみたくなった。美しい日本の里へ‥。
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One thought on “ぶらり気まま旅

  1. はるぞう より:

    川端康成の表現を水墨画の美しさとすれば、三島由紀夫の表現はNHK伝統文化シリーズのハイビジョン映像の綿密に画かれた美しさでしょうか。
    三島由紀夫を読むには、体力も知力も必要です。川端康成に浸るには、静けさが必要、そこは同感でね。
    わたしは時々、カメラとレンズ2本で、ドライブに行きます。
    雄大な風景にレンズを向けているとき、道の脇の可憐な花をクローズアップ撮影しているとき、音は消えています。

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