ふたつの背中
この写真は今春、社員旅行に行った時のもので、私のお気に入りの1枚だ。左の背中は勿論私で、右の背中は弊社スタッフの長女「のんたん」である。
この二人は、誕生日が近いのでちょうど50年(半世紀)の年令差がある。左の背中は、ちょっとくたびれていて、前屈みだけれど、右の背中ははつらつとして威勢がいい。やっぱり鮮度が違うのだ。
二人とも偶然に、同じ様なリュックを背負っている。左のリュックには携帯電話だの、旅行の日程表だの、明日の旅館の精算金だのが入っているが、右のリュックには、オムツが入っている(2.5才にして、もう自分の事は自分で始末しないといけないのだ)。でもこれからの のんたんのリュックには、キャンデイやぬいぐるみや、絵本なんかが詰め込まれて、楽しい思い出ができるんだろうなあ。
この日のんたんは、イルカさんの泳いだ水しぶきを浴びたのに驚いて、むっちゃん(私の呼び名)の手を引っ張って「たっぷんしたんだよ~」「たっぷんしたんだよ~」「のんたん、おどろいたんだよ」と感動をむっちゃんに伝えようとした。むっちゃんも、のんたんの感動につられて感動した。楽しい記念日だった。
のんたんが私の歳と同じになる頃、当然私はこの世にいないだろう。この背中が背負っている社会はこんな風(下グラフ)になっている。
その時、のんたんの足取りがこんなに軽やかであって欲しいと願うばかりだ。
One thought on “ふたつの背中”
Comments are closed.
50年後の人口構成、あらためて驚きます。
ただ、以前、ライフプランの試算を仕事にしていたときに説明で苦労した点(お客様に理解いただくことに力を注いだ点)が似ています。
収入が毎年伸びる時代だったので、物価も上昇するという設定。貯蓄の金利も同じですが、この%を1%、3%、5%、7%などと固定して、試算。このとき、1%と7%で、30年(30乗)伸ばすと全く別の(おおきな違い)数値となります。しかし、収入の伸びと物価上昇が同じなら、年収600万円が3000万円に伸びる場合でも、年収600万円が700万円にしか伸びない設定でも、生活の中身は同じなのです。これを分かって頂くのに、苦労しました。10年20年30年とある前提の数値、設定が変化しない、という前提で試算すること、いいかえれば、1つの設定の試算結果だけを示すことは誤解を招くという危険があります。
同じように、人口の推移の試算も、条件設定を一つの組み合わせ場合のみ公開されているのではないでしょうか。50年も伸ばせば、仮定の仮定の仮定の、、、積み重ねとなっているはず。そういった理解を促す報道や解説がほしいと感じています。
のんたんが、実際に迎える世界、50年間まったく日本国民の行動パターンが変わらなければ、上の人口構成になるかもしれません。でも、外国人を受け入れて日本国民としていけば、人口構成は大きく変わります。たとえば現在でも、太田市の人口構成。大量の外国人労働者という「住民」は、人口統計上0人。太田市の経済を支えているかもしれない「住民」は、今年の人口構成には入っていないのでは。。。正確に調べたわけではありませんが、ちょっと条件を変えると、まったく違った世界に見えてきます、実際は同じ世界でも。
とはいえ、身近な世界から50年後を、想像させてもらいました。