貧すれば鈍す
今から6~7年位前?、例外なく弊社もバブルの洗礼を受け、どんどん累積赤字が増えていく中で、どっちに向かって進んでいったら良いのか、中々決断が出来なくて苦しんでいた頃があった。会社も私個人もリストラクチュアして、再スタートが切れるか切れないかの時。リストラしたからといってすぐに好転するわけではなく、また好転する保障もない不安な時間を過ごした貧境の中で、深~い湖の底に沈んでしまったような生活をしていた頃。
「鈴木さん、老けたねー」
とある時、私の友人からしみじみと言われた事がある。
「え~ッ、変わらないわよー」
と言い返しながら動揺している自分がいる。ショックだった。想えば、その頃ファッションなんかどうでもよくなっていて、美容院に行くなんてこともせず、髪には白いモノが交じり、気の抜けたサイダーのような状態だったのだ。他人はそんな事、思っていてもなかなか口には出して言ってくれないものだ。今でもこの友人にはすごーく感謝している。その一言が私の転機になったからだ。「貧すれば鈍す」とは貧乏すると全てに鈍感になるという意味らしい。まさしくその当時の私がそうだった。
その日を境に美容院へ行って髪を染め、洋服もそれなりにトレンドのものを取り入れ、とにかくシーズンに最低でも1着は新しいアイテムを買うことに決め、人に会うために出かけ、新しい商業施設ができだたらまず出かけるそんな事を心がけるようにした。そのお陰かどうかしばらくして、ある機会に恵まれ好転するようになってきた。「貧すれば鈍す」、逆説もしかりで「鈍すれば貧す」ということを肝に銘じた。毎年巡ってくるクリスマスや年末行事だって、同じようだけど「去年と今年は違うよ」と冬枯れの空から聞こえてくるような気がする。今年のクリスマスはどんなカラーが流行?どんなオーナメントが人気?どこが話題?そんな声に誘われて歩き回る街は、やっぱり昨年とは違う。
今年のXmasはグリーンクリスマス?