類型化しているネット販促を改善
販促を目的とする(ネット通販でない)サイトでも、最近ではモバイル端末を中心に、おトクを提供するなどして会員の囲い込みを図ったり、購買促進のためのプロモーションツールとしての取組みが拡がっています。
即効性を期待する仕掛けや情報提供にはネットは非常に適したメディアですが、例えばメルマガをとっても「一人当たりの登録経験が10件を軽く上回る」今、商品やサービスの情報のたれ流しでは「使えない情報」でしかなく、配信者の独りよがりになってしまいます。
ネット販促には様々な手法や技術がありますが、「インターネットだから向いている」情報(既存マスメディアにない)をどう効果的に発信していくかが一番重要です。
【ネットのリアルタイム性、更新性を活かす】
~事例①~
全配信件数の73%超のクリック
今夏バーゲンのラストオフで、携帯で全配信件数の73%超がクリックしたメルマガがありました。内容は、店舗ごとのバーゲン詳細情報を告知したものでしたが、2つの高クリックのポイントがあったと思います。
①各店舗のバーゲンリアルタイム情報詳細を掲載
②リンク先サイトでは更に他商品も公開
しかしデベロッパーで100店舗からなるテナントのセール情報を、期間中に毎日情報収集し、Webページを更新、校正、公開(または更新業者に依頼)・・・というのは現実的には不可能です。
更新システムのテナントの利用を見ると、期間中バーゲン商材の更新が積極的です。ネットでは売り切れたらすぐに下げることもできますし、即日完売の目玉品や、その追加情報などショップ単位でのバーゲン情報を日々伝えられるからです。
この様な、本当にお客さまが望む、しかも他メディアでは媒体の特徴の違いから表現できない情報をタイミングよくアプローチして行く事で情報の到達率は一気に高まります。
2001年当初は文字情報を更新できるに留まっていた弊社CMS更新機能ですが、その後、商品写真の更新、さらにモバイルでのページの同時反映、RSS・・・など来店促進に貢献できる様バージョンアップしてきました。今回の改良では、こうしたセール商品をショップページから集約したページを生成できるなど店舗販促にテコ入れした機能を追加します。
【メルマガ(会員)をフックに販促企画に役立てる】
メールマガジンを受信している顧客は、メルマガを読んでいるかいないかは別としても、受信するたびに「発信者」の存在を思い出します。
そこでしか受けられないサービスや商品の提供で差別化を図る事が難しくなっている現在では、数ある競合からフラッとでも良いので自社のサービスを選択してもらう誘導も大事です。それくらい商品やサービスは成熟し、消費者にとってもその特長を整理するのが難しくなっています。メルマガ受信者を増やし、囲い込み、既存会員にはサービスの離脱をさせない様な工夫をしなくてはなりません。
メルマガ内で提供するコンテンツも、表現やデザインの誘導で効果が変わりますが、実際にあるレストランチェーンで、既に行っていたサービスですが、メルマガでタイトルや表現に工夫し告知したところ、利用者が増えたという事例がありました。レストランとしては既に認知されていると思っていた事でしたが、演出が違えば新たな顧客を獲得する手段となります
~事例②~
イベント参加応募が30分で定員に
また、一方的な情報の押しつけになりがちなメルマガ内でも、会員にテナントでのイベントのご招待を告知したところ、配信後30分で定員に達した、というお話を開催店舗から頂きました。モバイルを中心とした携帯性、即効性を叶えるメディアとしてのレスポンスを見る事ができました。
バージョンアップでは、こういった受信者にアクションを起こさせる試み「メルマガからチャレンジ」、「その場で当たりが分かるプレゼント」など参加性のある仕組みを取り入れたいと思います。
【ネット販促で差別化するには】
一般消費者のネット利用を見ると、サイトを開設したりメルマガを配信したりするだけでは、差別化が難しくなっているのを感じます。クーポンであっても、毎回出せば効果が薄れ、内容次第では見向きもされません。
「一生懸命更新しているんですが・・」「メルマガを毎日出しているのに・・」などその渦中にいると、一歩下がって効果を検証し、改善に繋げる事が難しいのも現状のようです。
「こんなアプローチだとこんな反応」というのに全ての業種やプロモーションに共通する正しい答えはなく、商品やサービス、事業展開の特徴によって反応を見つつ改良していく必要があります。