メディアの消費期限と賞味期限について

猛暑の中、街を歩いていると冷た~いアイスコーヒーの写真がfacebookで流れてきて、吸い込まれるように珈琲店へ行ってしまう・・、このような「O2O」体験者が増えているのではないでしょうか?

消費者との接触点を増やしていくために多様なメディア活用が進んでいます。
今回は、そのメディアの消費期限について触れてみたいと思います。

☆メディアの消費期限☆

雑誌なら1週間、あるいは1ヶ月間。新聞折込媒体なら、1日間。
ホームページなら、1週間位。
メルマガ・ケータイなら1日間、PC,スマホなら、3日間位。

では、ソーシャルメディアはどれくらいでしょう?

今週のWWDに掲載されていたGAPの事例によると、
・twitterで2時間
・facebookで7時間
・インスタグラムで12時間等・・・と記載されていました。

GAPのソーシャルメディアの消費期限が短いという印象を持ちます。One wayで企業側から情報を伝えるメディアとして活用すれば、「配信」→「利用」までの消費期限は短い方が成功といえるかもしれません。

しかし、ソーシャルメディアは双方向メディアでもありますから、「消費期限」というより「賞味期限」という物差しがあっていいように思います。
投稿記事にコメントが入ったり、シェアしてくれる人がいたり・・・、
「人」を介する事で伝播するメディアだけに、情報が深堀りされて何重にも賞味されていくような特性があるのではないでしょうか?

インサイトではアクション率等、計測値が1週間単位というのも、そうしたメディア特性を鑑みた基準なのかもしれません。

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ここからは余談ですが、弊社ではfacebook記事を投稿する際、その賞味期限が長くなるように努めています。
コツという程のものではないのですが、投稿記事そのものを完璧な状態で配信しなくていいというルールを設けています。写真も完璧、文章も完璧では「いいね」反応はあっても、それ以上の交流には発展しないケースが多いですね。

あくまでも作為的に、不完全にするという話ではないですよ~(笑)。結果としてそうなってしまってもOKということです。
感覚的なので説明が難しいのですが・・、そこらあたりを自然に・・、計算しないで運用する。
100点満点ではなく、80点位の記事で配信する感じでしょうか?
そうすると不足の情報を埋めてくれるかのように「質問」が入ったり、「実はこうですよ」など教えてもらったり、投稿自体が時間をかけて賞味されていくような展開になります。

ちなみにインサイトでみると弊社の場合、リーチ数が多いとページへの「いいね」が増えるのではなく、むしろリーチ数が少なくとも記事がしっかりしていると「いいね」獲得に結びつく傾向にあります。
消費期限を追いかけるか、関係そのものが発展していくような「賞味期限」を意識するか、企業のメディア活用の目的に合わせて、物差しを定めていく事が問われているように思います。