Googleアナリティクス 「「GA4」で何が変わる?」-3

新しいアクセス解析ツール「GA4」で、これまで把握できた数値はどう変わる?

GA4に替わると、セッションやPV数は「イベント」という指標に集約されます。但し、UAとGA4では、同じ「ユーザー」でも数値に差違がでてきます。何故ならGA4はアクティブユーザーのwebのパフォーマンスを計るために「ユーザー」=「アクティブユーザー」として計測します。

「どういうこと?」

UAでは、サイトにアクセスすればユーザー=1でした。GA4では、1秒で離脱(exit)してしまう、クリックしないユーザーは、「1」とはカウントしないという対象外ユーザーになるので、UAとGA4のユーザー数ではGA4のユーザー数が少なくなると想定されます。厳密なアクティブユーザーを主軸にアクセス解析するので、GA4のこだわりは参考値としての価値がありますね。2022年対比など初期の段階でUA数値より減少傾向になると思いますが、そもそもアクティブユーザーの行動を把握し、利用向上のために開発されるわけですから、中期的には有益なツールとして活用幅が広がりそうです。

※本文は2022.9/末時点での公開情報を参考に記述していますので、将来GA4の仕様が本文と違う内容になることも想定されることをご了承下さい。

アクセスの状況は、「イベント」に集約される

GA4においては、セッションやPV、閲覧時間などユーザーの行動はすべて「イベント」という指標に集約されます。

さらに新しく変わるポイントは、ココから!

これまでのPVやユーザー数だけでなく、サイト内におけるユーザーの具体的な行動(ページ内の回遊や、コンテンツが読まれた時間など)を測定し、サイト訪問後の閲覧行動の深度「エンゲージメント」として数値化されています。

よりwebのパフォーマンスを計ることができ、ユーザー行動は「イベント」として記録されます。ユーザーの操作内容によって「エンゲージメント」が生じた/生じなかったなどが計測できるので、有益なデータを参照できるようになるでしょう。

弊社も、複数のSCのアクセス解析をしてきて、これまで同様の疑問を感じてきました。

「2.6PV/セッション」と「6.5pv/セッション」

どちらが良いサイト利用状況か?

一見「6.5pv/セッション」が良いサイトのように思いますが、本当のところはどうでしょうか?

「6.5pv/セッション」1回webサイトに訪問して、6.5PVも閲覧しているのは、本当に興味・関心が高いユーザー利用でしょうか?

それとも、サイト内で収集したい情報にたどり着けないで、迷子になっていて、6.5pvも閲覧しているのでは?

むしろ、「2.6PV/セッション」のサイトの方が直感的に情報をキャッチアップできるので、ユーザビリティの高いサイトなのでは?・・など等これまで仮説の証明を追求しても、憶測の枠を超えられないことが度々。GA4ではこうした疑問に答えを提供してくれるのはでないかと期待しています。

新しい指標「エンゲージメント」とは?

GA4の「エンゲージ」とは、SNSの「いいね」や「シェア」、「コメント」エンゲージメントとは違います。※言葉の慣れに注意してください。
snsでは投稿によりユーザーの行動(「いいね」や「シェア」、「コメント」)に繋がった効果としてエンゲージメントと称されていましたが、GA4においてエンゲージメントは「アクセスしたユーザーの操作」であるとGoogleのヘルプで定義されています。

「アクセスしたユーザーの操作」とは、

・10 秒以上閲覧した
・スクロールした
・クリックが 2 回以上あった

などの操作がエンゲージメント指標に反映されるようです。GA4においては、これまでのPVやユーザー数だけでなく、サイト内におけるユーザーの具体的な行動(ページ内の回遊や、コンテンツが読まれた時間など)を測定し、関係深度を計れるようになるのがGA4の特長ともいえます。

これまでのUAとの違い、どれだけのユーザーが何度訪問したか?=セッション数でみるのではく、1人のユーザーがどれくらいエンゲージのあるセッションかを測る指標で、「エンゲージメント」を探る。有益な興味深い数値ですね。

エンゲージのあったセッション数(ユーザーあたり) = エンゲージのあったセッション ÷ ユーザー数

エンゲージメントのあったセッション」とは、10 秒を超えて継続したセッション、コンバージョン イベントが発生したセッション、または 2 回以上のページビューもしくはスクリーン ビューが発生したセッションです。
https://support.google.com/analytics/answer/12195621?hl=ja

これから、どうするGA4対策?

まだベータ版として見ていた方がいいのと、順次アルゴリズムなどGA4情報が公開されている段階なので、対策を打ち出すには早いと思います。ただ、上記表をみていると、オーガニックサーチからユーザーのエンゲージメント率>referralやOganic Socialからのアクセスより高かったり、アクティブユーザー(1秒以内の離脱者は対象外)を確保するために、サイトへの接続スピードが重要など・・これまで粛々と実装してきたことが、効果的だったと思われるようなデータも見られます。

まずは、来年7月からのリリースGA4とUAの併用期間を1年間は維持できるようにしておきましょう。

GA4は、指標や概念が増えたり変化したりチャネルとして大きく変貌しますが、重要なのはより現実的な客観的データに基づいて、「ネット活用」を促進していくか?常にPDCAを回して改善していくことは、これまでと変わりません。

今後も、GA4で見る新しいヒントや対策、また弊社がGA4で取得していく主な情報ソースなど、随時更新していきたいと思います。

※本文は2022.9/末時点での公開情報を参考に記述していますので、将来GA4の仕様が本文と違う内容になることも想定されることをご了承ください。