流暢な日本語

所用で大阪へ行く用事があったので、足をのばして神戸のハーバーランドへ行った。震災後初めての神戸である。一見、人々の様子にも街の様子にも、あの6,500人もの命を奪った大震災の爪あとは感じられない。だが、タクシーの運転手さんなどと話していると今だに当時のトラウマから解放されない人は多いと言う。それはそうだろうと話を聞いていて胸がいたくなる。
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夜はこのハーバーランド内にあるオリエンタルホテルに宿泊。おしつけまがしくないサービスが行き届いたいいホテルだ。そこで流暢な日本語を話すインド人に出会った。このホテルで研修をしているベルボーイの青年だ。実に見事に尊敬語と謙譲語を使い分け、我々日本人より日本語が上手だ。目は澄んでいて知的、それに仕事柄の容貌か、わざとらしくないホスピタリティを醸し出していて好感が持てる。そういえば最近どこかでこんな流暢な日本語を聞いたことがある。5月に開催されたIT業界のビジネスショーで解析ソフトのブースでプレゼンを受けたインド人と同じだ。彼の日本語も見事だった。ただ日本語を知っているだけでなく、相手の反応や感触、目の動きなどをみてすばばやく対応する見事な語りかけ、でも決してお仕着せの言葉ではない。我々のような中年過ぎた人でも彼のように流暢に日本語を話す人がどれだけいるだろうか。
小学校で教える99×99算初め、ここ数年急成長しているインドのIT業界のニュースをよく耳にするが、この頃急にインド人を街や電車で見かけるようになった。こんなに難しい日本語をここまで使いこなすわけだから、コミュニケーション能力にもたけ、モチベーションの高いインド人が急成長するのは当然なのだろう。見えない足音がヒタヒタと聞こえてくるようだ。
 帰りは神戸空港から飛行機で帰京。初めて「SKY MARK」の飛行機を利用した。神戸ー羽田料金10,500円也。ただアテンダントスタッフの言葉使いは、ひどく貧相だ。日本語も料金次第ということか?