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「合流」という名の欧州最大級の都市中心部開発「コンフリュアンス地区」のSC

リヨンはフランス第二の都市。古代ローマ人によって開かれた古都です。「リヨン歴史地区」は世界遺産に登録され世界中から観光客を集めています。紀元前1世紀に古代ローマ人によって建設された劇場は遺跡として見学できるだけでなく、今も、屋外コンサートの会場として使用されています。リヨンは「欧州で最も魅力的な都市トップ10(PwC監査法人選出)」にランクインしています。

「リヨン歴史地区」からトラムに乗って20分ほどの場所に、近代建築の街並みとSCがあります。

ローヌ川とソーヌ川の合流地点にあたる「コンフリュアンス地区」では、2003年から大規模な再開発が行われています。マッシミリアーノ・フクサス氏や隈研吾氏といった世界的な建築家が携わり、多数の前衛的な近代建築が建設されました。欧州で初めて、WWF(世界自然保護基金)の協力を得てアクションプランを制定した、最先端のスマートコミュニティ実証実験対象地域でもあります。「コンフリュアンス地区」再開発はリヨンが都市ブランディングを⽬指す「ONLYLYON」最大のプロジェクトです。

「コンフリュアンス地区」は、18世紀まで、市街の外れの湿地帯で人が寄り付かない場所でした。19世紀中盤に鉄道が敷かれ開発が始まり、20世紀中盤まで、金属工業、屠殺場、工廠、ガス製造工場、醸造所などの産業活動が発展した地域でした。その後、第一次産業が衰退し、20世紀後半から再び、湿地や空き地となっていましたが、21世紀に入り、世界中から人々が合流する地域に生まれ変わったのです。「コンフリュアンス」とは「合流」という意味です。その中心地に地区名と同じ「コンフリュアンス」という名称のSCがあります。2012年に開業しました。

ターミナル駅からタクシーに乗り「コンフリュアンスまで」とお願いするとコンフリュアンス(SC)に向かってくれます。


キーテナントはスーパーマーケットのカルフール。そして、アップルストア、アディダス、等。日本でもおなじみのカジュアルブランド「ラコステ」、フランスの女子に人気の「ETAM」といったフランス国内の人気ブランド、スペインのカジュアルアパレルチェーン「ZARA」「MANGO」に加えて、バーガーキング、スターバックスコーヒー、GUESS、LEVI’Sといった米国資本のチェーン店が多数出店していることも特徴です。近隣の都市生活者に加え、「リヨン歴史地区」観光だけでは飽き足らない多くの観光客もコンフリュアンスの主要なターゲットになっています。「リヨン歴史地区」からソーヌ川を下る観光船に乗れば、コンフリュアンスにダイレクトで来館することができます。コンフリュアンスは「ショッピング&レジャーセンター」と呼ばれており、メインエントランスの脇にシネコン、ボルダリング、日光浴をできるテラス、ホテル、自家用船舶等を係留できる設備、等があります。来館者の55%が公共交通機関を利用して来館します(開業当初は4%が船で来館したという記録もあります)。商業面積53,542㎡。年間利用者数は約920万人(2016年)。95店舗のうち26店舗が飲食店で、その多くが川を望む展望テラスを備えています。

日本のブランドではMUJI(無印良品)が出店しています。衣類、コスメ、家具、生活雑貨を中心に販売しています。価格は日本で購入するよりも高く、食品は販売していませんでした。この動画ではコンフリュアンスのテナント紹介の一番目にMUJI(無印良品)が登場します。フランスにおけるMUJI(無印良品)のポジションが判ります。

客層は幅広く、午前中は日用品の買い物客、午後からは観光やレジャー客が増える印象でした。23時まで営業している飲食店フロアは、夜になると若いグループ客が人気店に行列を作ります。



キャッシュレス化が進んだフランスらしく、カルフールでは、おばあちゃんもキャッシュレスで生鮮食品の買い物をしています。

主役はクレジットカード。VISAが最も多く使われているようです。自分でクレジットカードを差し込んで暗証番号を打ち込んで決済します。

かなりIT化を進んでいるように感じますが、その反面、多くのショップが街の小売店のようなフレンドリーな接客をすることに驚かされました。長い歴史で培われた、マルシェに代表されるフランスのエスプリはSCにも顕在。フランス語が苦手そうな来店客には、どのスタッフも英語で話しかけます。

コンフリュアンスにSESを導入したい!

コンフリュアンスのホームページはSCのイメージ通りでファッショナブル。しかし日本人の私には使いにくかったです。ショップページは存在しますが、写真の掲載をしていないため、その店舗にどのような商品があるのか、翻訳サイトを使用して、辛抱強く読まなければ解りませんでした。代表的な商品や店頭ディスプレイの写真、今、おすすめの商品写真が掲載されていれば、外国人でも店に足を運びやすくなります。また、フロアマップが、オシャレ過ぎて逆に使いにくかったです。(これは、どうやら、館内に設置されているデジタルサイネージのフロアマップの仕組みを流用しているからだということがわかりました。スマホのディスプレイサイズには適していませんでした。)

魅力的な施設に、更に解りやすい「売場の今を発信する」ネット販促が加われば、コンフリュアンスは、もっともっと集客力のあるSCになるのに・・・。

リヨンは世界各国から人々が合流する「人種のるつぼ」。願わくば、コンフリュアンスのホームページにSESを導入して、リヨンの豊かな生活創造に貢献したい!もっと多くのSCにSESを導入したい!決意を新たにした、リヨンでのショッピングとなりました。