Cookie規制で何が変わる?
Cookieを活用したデータの収集と利用について、日本でも同意取得の義務を2022年6月から実施することが決定しました。「クッキーって何?」「それがSCのネット活用にどんな影響がでるの?」と思われる方も多いと思いますので、簡単にまとめておきたいと思います。【Cookie】は、日常的に使用されている機能で、webサイトが一時的に発行した情報をブラウザに保存する仕組みです。
※web広告を出稿している販促担当者の方は、よくご存知かもしれません。
検索エンジンやsnsなどにweb広告を出稿する際、広告対象者の属性を把握するのにCookieが使用され、広告効果の精度を上げるために利用されています。
また、広告ではなくても、例えば「軽井沢」という地名で検索していると、自分のsnsフィードに軽井沢のホテル予約サイトの記事が流れてきたり、サイトを跨いでログイン情報が利用できていたり・・等、気が付かないくらい、便利に使われています。
昨今このCookieを利用した事件(選挙活動や就職内定辞退率問題など)が、深刻な社会問題に発展し、新たに個人関連情報に関する規定が設けられることになりました。
Cookieには主に2種類あります。
【Cookieの種類】
1)ファーストパーティーCookie(1st Party Cookie)…サイトの運営社が発行しているCookie
2)サードパーティーCookie(3rd Party Cookie)…第3者が発行しているCookie
今回制限されることで影響がでるのは、このサードパーティーCookieの方です。
ブラウザを提供している2大会社は下記のような制限を発表しています。
●Apple社は、すでにiOSとMacに搭載されたブラウザの「Safari」内でサードパーティーCookie(3rd Party Cookie)を利用したユーザーの行動データの収集を期制する。
●Google社もApple社の後を追い、2022年1月までにサードパーティーCookie(3rd Party Cookie)の規制がおこなわれる予定と報道されています。
【Cookie規制による影響】
1)リターゲティング広告の利用制限
サードパーティーCookie(3rd Party Cookie)を活用した代表的なWeb広告・リターゲティング広告は、一度サイトに来訪したユーザーに広告配信をする追跡型の広告のことです。リターゲティング広告は、コンバージョン獲得における費用対効果が、一般的に他広告と比較し極めて高い傾向にあります。web広告に頼る手法で販促を実施している企業は、今後高い広告効果を見込むことが難しくなると思いますので、その対応を早めに準備していくことが必要になります。
2)正確なアクセス数値が把握できにくくなる(コンバージョン数の減少)
サードパーティーCookie(3rd Party Cookie)による計測や、広告配信サービス、アクセス解析ツール、広告効果測定ツールなどを利用したデータが正確に把握できないことが想定されます。検索クエリが収集しづらくなったり、期間設定でのセッション数やユーザー数などApple,Googleでの違いもありますので、注意が必要です。
【どうすればいい?これからのネット活用のポイント】
1)オウンドメディアによるユーザーとの繋がりを強化する
web広告に頼らなくても、ユーザー(消費者)との接点を増やし、新規ユーザーを開拓し、リピーターやファンを増やしていけます。webサイトや自社メディア(オウンドメディア)を活用して、顧客接点を増やしエンゲージ深耕を計りましょう。
●SEO対策を踏まえたwebサイトの構築で新規ユーザーの開拓で、常に新しいユーザーを開拓していけるサイト構築は重要です。自社サイトへのアクセスユーザー数の新規割合を向上させるSEO対策やLINE、メルマガ、snsなど他メディアからの流入を増やしていきましょう。
●LINEやメルマガなどプッシュ通知によるサイトへの集客やリーチ率を上げていく配信で顧客との接点を増やしていく。snsなどでリピート利用促進、交流を継続していくことでエンゲージ深耕を図り、ファンを育成していきましょう。
●LP(Landing Page)を充実させることで、検索エンジンからの流入を増やす。スモールワードでのアクセス数や検索数が増えるサイト構造を見直しましょう。またLINE、メルマガからのランディングページは、ユーザビリティを上げる大切なポイント。webサイトは他メディアの情報基地としてより重要になってきます。季節やシーズン需要を取り込むタイムリーなLPの生成が必要です。
これ一つを実践すれば万事解決という特効薬はありませんが、webサイト、LINEやメルマガ、自社sns活用でPDCAを継続していくこと。Cookie制限が実施される対処方法として、どの企業も力を入れるべき根本的な取り組みといえるでしょう。
ちなみに弊社「SES」で構築するwebサイトは、新規ユーザーの割合が平均80%以上あります。この時代に「メルマガ?」?10万人以上のメルマガ会員を保有しているあるサイトでは今でも平均40%開封率、平均10%ほどのクリック率というコスパの高いツールを活用している実例があります。
最近全国650店以上のチェーン店(メルマガ会員が10万人以上保有)で、来店促進のCMPを展開していますが、初回告知時で開封率は21%以上、クリック率は7%以上ありました。この数値はweb広告のクリック率やコスパより10倍以上高い数値です。web広告に頼らなくてもオウンドメディアを丁寧につなげていけば、効果の高い販促を低コストで実施できる好例です。
深く強く「つながる」チカラをつくりだす、その先にあるデジタルシフトへ。
webサイトの構築CMS「SES」についてはこちから>