これ、な~んだ♪
不思議な物体、何でしょう?クリエイティブディレクター 佐藤カズーデザインによる「七号通り公園トイレ」:(渋谷区幡ヶ谷2-53-5)
日本財団が東京・渋谷区と連携して「THE TOKYO TOILET」プロジェクトを構想したのは2018年頃。
世界で活躍する建築家の安藤忠雄さんや隈研吾さん、クリエイティブディレクターの佐藤可士和さんら、一流クリエイター16人が、渋谷区にあるトイレをデザインし、2023年までに17ヵ所のトイレが利用できるようになっています。
渋谷区がファッションや音楽などのカルチャーの発信地であるように、公共トイレのあたらしいかたちを内外に向けて発信することになればと・・、始めたプロジェクト、なんとも素敵な発想ですね。
The Tokyo Toilet
「ちがいを ちからに 変える街。渋谷区」実現のために
西原一丁目公園トイレ
渋谷区西原1-29-1 建築家 坂倉竹之助デザイン
住宅街にある小さな公園「西原一丁目公園トイレ」。トイレの入り口には点字案内板も設置。中に入ると木々のシルエットに囲まれたスクリーンが、まるで林の中にいるような落ち着きを感じるので、ずうーっと使っていたいトイレです。
代々木深町小公園トイレ
建築家 坂 茂 デザインによる「代々木深町小公園トイレ」:渋谷区富ヶ谷1-54-1
代々木公園近くにある「代々木深町小公園トイレ」
スケルトンで未使用の時は、中が透けて見えて誰か使っているか視認でき、トイレの中に入ると写真のようにスモーキ壁面に変わる仕掛けがあるそうですが、現在(2023.4.8時点)この最先端の仕掛けは、修理中だそうです。休日の公園は野球をしている親子や散歩中の方など、たくさんの方がこの公園を利用していますが、みな不思議そうに注意書きを読み、おそるおそる利用している光景が微笑ましい!このトイレを使っただけでも「映えネタ」になる位、印象に残ります。また背景にある代々木の森とマッチして、素敵な佇まいでした。
はるのおがわコミュニティパークトイレ
同じく代々木公園近くの「はるのおがわコミュニティパークトイレ」:代々木5-68-1。建築家 坂 茂 デザインによるトイレです。中もゆったり、素敵です!
代々木八幡公衆トイレ
建築家 伊東豊雄デザイン「代々木八幡公衆トイレ」:代々木 5-1-2
代々木八幡宮の森から生まれた3本のキノコをイメージしたそうです。発想が面白いですね~^^
個室型のトイレを3つに分散させることで回遊性を生み出し、行き止まりが無く視線が抜けることで防犯性を高めたと・・。デザインだけでなく防犯性もトイレには求められますもの、デザイナーの発想とマーケッティング視点、行ってみるだけで勉強になります。八幡宮の参道口にありますので、キノコも歴史的神舎と調和して、トイレだと気が付かないで通り過ぎてしまうかも♪ 八幡さまもご満悦のことでしょう。
渋谷区の全面的なご協力に加え、設計施工には大和ハウス工業株式会社、トイレの機器やレイアウトはTOTO株式会社の協力によってこのプロジェクトは実現しています。
もちろん、トイレの中はきれいに利用されていて、落書きや汚れはありません。使い方の注意書きもないのもいいですね。こんなデザイン性の高いトイレを使えば、誰だってきれいに使います。
今回このデザイントイレを廻ってみて、幡谷って渋谷区なんだ・・とか、代々木公園近くの住宅街の変化に触れて、改めて渋谷区のファッションや音楽など、カルチャーの発信力は、トイレという公共施設からも十分伝わってきて、デザインの力って素晴らしい!ブラボーなプロジェクトです☆
何より子供たちがこうしたデザイン性や機能性を兼ねたトイレを日常生活の中で利用できるって、美意識や衛生、公共意識の育成にも大いに役立つし、審美眼の向上になること間違いなし。今回は全17ヵ所の内、5カ所を紹介しました。GW、トイレ巡礼ツアー、ぜひお運びください。