web解析をSC業務にどう活かしたらいいか?

今話題のChatGPTで、「ショッピングセンターのwebサイトの役割は?」という質問をしたら、下記のようなメッセージが届きました。

SCのホームページは、さまざまな重要な役割を果たします(by ChatGPT)

1)情報提供: ホームページはショッピングセンターの基本情報を提供します。営業時間、所在地、アクセス方法、駐車場情報などを顧客に提供します。

2)店舗一覧と地図: ショッピングセンター内の店舗やテナントの一覧を提供し、地図と組み合わせて顧客が特定の店舗を見つけやすくします。

3)イベント情報: 特別なセール、催事、イベント、プロモーションなどの情報を掲載し、顧客を引き寄せます。

4)ブログやニュースセクション: 最新のショッピングトレンド、セール情報、ショッピングセンターのアップデートなどを提供し、定期的な訪問を促進します。

5)顧客サポート: 顧客からの問い合わせやフィードバックを受け付け、カスタマーサポートの情報を提供します。

6)デジタルマーケティング: 顧客に対するターゲット広告、Eメールニュースレター、ソーシャルメディアへのリンクを通じて、ショッピングセンターのプロモーションを行います。

7)フィードバック収集: 顧客からの評価やフィードバックを収集し、改善点を特定するためのツールとしても利用できます。

細部は修正したい箇所がありますが、瞬時に回答するChatGPTって利用価値が問われるところですね。

さて、GA4に替わって3ヵ月経ちましたので、当社からもweb活用のポイントをお知らせしたいと思います。

「アクセス解析をどうSCの運営に活かしたらいいですか?」と聞かれることがありますので、ご参考になれば幸いです。

SCと顧客との接点を作るwebサイトは、来店を促進するための重要なプラットフォームです。

まずは、GA4アクセス解析の主な指標

・ユーザー数:Webサイトやアプリを利用したユーザーの総数。
・セッション数:Webサイトやアプリにアクセスした総セッション数。
・エンゲージのあったセッション数:10秒を超えて継続したセッション、2回以上のページビュー等が発生したセッションの数。
・エンゲージのあったセッション数(1ユーザーあたり):ユーザーあたりのエンゲージメントが発生したセッションの数。
・セッションあたりのイベント数:1つのセッション中に発生したイベントの平均数。
・エンゲージメント率:セッションの中で、少なくとも1つのイベントが発生したセッションの割合。
・イベント数:Webサイト内ページで発生した全てのイベント数(ページビュー、スクロール、クリックなどの総数)。

チェックする指標は、かなり自在に設定できるので、時系列にみていくとユーザーの傾向やサイト改善課題が見えてくると思います。またサイト内のカテゴリー別やイベント(リアクション指標)ごとに見ていくと、運営上の参考になると思います。

下記の表は、催事ごとのアクセスユーザー数/エンゲージメント率/閲覧時間を一覧で掲出した表です。

「一番人気は、●●Dayイベント」だとか、「ユーザー数は少ないけれどエンゲージメント率や閲覧時間が長いタイアップイベント」などSCで開催される催事の成果を数値化してお客様のニーズや評価を判断することができます。催事の名称が抽象的なのでピントこないかもしれませんが、実際に来場された方、参加人数などと併せて検証していくことができます。

※GA4のログ保管期間は14ヵ月間ですので、時系列でみていくためには、データをダウンロードしておくことが必要ですのでご注意ください。

今回は、GA4上記指標の中から最低限チェックすべき2つの基本指標を紹介ます。

1)ユーザー数(総数と新規ユーザー数)

webサイトの最大の特長は、新規ユーザー(消費者)を獲得できるメディアであること。デベロッパーとしてはSC全体の総合力で開拓する新規ユーザーがKPIとなると思います。テナントさんが独自で利用しているsnsやブログでは新規ユーザー開拓は狭域に限られます。

新規ユーザーは「SES」導入サイトで平均81.2%。かなり高い数値です。

では、ユーザー(消費者)がアクセスしてくる流入元はどこからでしょう?

流入元No.1は、検索エンジンです。

検索エンジンから流入割合は平均75%以上ですが、ターミナル立地、郊外型SC、メルマガやLINEなど顧客接点の多いSCなどによって変化がでます。webサイト以外にプッシュ通知(LINEやメルマガ、アプリ等)を併用しているか否かでも割合は変化します。

検索エンジンからの利用者は、閲覧時間も長くエンゲージメント率が高い傾向にあります。SCのweb活用度の一つの指標として、検索エンジンからのアクセス者数を増やしていくことが訴求力強化の目標になります。snsなどSocialメディアからのアクセス割合は低いです。またpdfで販促情報や営業時間などを掲載しているSCサイトがありますが、殆ど閲覧されません。webサイトを本気で活用するなら、「スマホ」で情報収集しているユーザー目線でサイト運用をする事が大切です。

では、どうすれば検索エンジンからのアクセスが増えるのでしょう?

SEO。検索エンジンからのアクセスを増やしWebサイトの成果を向上させる施策について。

●重要なのは「更新頻度を上げる」だけでなく、「高品質なコンテンツを上げること」

更新頻度を高め、最新の情報を掲載することは、Googleに対して評価を高めるだけでなく、ユーザーからの評価を高めることにもつながります。

「このサイトはいつも最新情報が掲載されている」「接続が早い」「このサイトは見やすくて分かりやすい」とユーザーに思ってもらえることで、アクセス数の増加にもつながります。

店長さんが自店の情報を掲載することで、コンテンツの質が向上するし、サイトのボリュームも大きくなり、検索エンジンのクロール頻度が増していきます。では、SCのショップ更新ってどれくらいあるのでしょう?

下記は8月1ヵ月の数値ですが、

●1ヵ月の更新回数が最も多いSCで「1,548件」ありました(※毎月同様)

●100店舗以上のSC平均更新回数:631回

●100店舗以下のSC平均更新回数:83.6回

更新回数が増えると、アクセスが必ず向上します。デベロッパーとしては、各店の更新頻度を上げていく施策、例えばインナーキャンペーンやテナントさんを巻き込んだweb販促を継続的に展開することが大事です。

2)イベント数(Webサイトやアプリで発生した全てのイベント数)

これまでの解析数値だとページビューが中心でしたが、ページビュー以外にどれだけ深く見られていてか?予約や電話をかけるなどのアクションに繋がっているか?など定性的なリーチ指標が増えました。

GA4に替わってからの当社ならではのアクセス解析の参考値を記載します。(全て月間平均)

1)ユーザー数の内の新規ユーザー割合平均:81.2%

2)ユーザー当たりの平均ページビュー:4.23pv

3)平均エンゲージメント率:71.9%

4)イベント数:65.8万件

5)更新回数:631回(100店舗以上のSC平均)/83.6回(100店舗以下のSC)

これらの数字は、高いのか低いのか新しい指標ですので、もう少し観察していかないと判断できませんが、自社のSCと比較することで課題や特長を把握する参考になるかもしれませんので、比較してみてください。

2024.1月のビジネスフェアでは、web活用のポイントやアクセス解析ツールの使い方などご紹介いたしますので、ぜひブースにお立ち寄りください。