促成から醸成へ☆Webデザインの課題

ゴールデンウィーク前に集中したショッピングセンターのオープンラッシュも一段落。ティザー広告の良さに比べて、経常期のWeb販促は、上がったバルーンがだんだん萎んでいくような印象を受けるのは私だけだろうか。※ティザー広告(商品を直接取り上げずに断片的な情報のみを公開し、消費者の興味をひくことを意図したプロモーション手法)
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開業広告には予算を投下するので、イニシャルデザインは多様なメディアに露出される。Webデザインも統一デザイン素材を使用するので、クオリティが高いサイトが造られる。だが経常販促期に切り替わった段階でCMSで掲出されるシステムありきのWebサイトになってしまい、ショッピングの楽しさや施設への期待感などを醸成するには、まだまだ力不足だ。それにWeb特有のSEOというハードルをクリアする方が重要でもあるので、尚さらデザイン性より文字情報の豊富さが優先されるという課題もある。
先日弊社でも、このようにいわれた事がある。
「コマースさんのシステムは、確かにSCに特化していて優れていると思うけど、デザインが面白くないんだよね」
きれいなデザインを優先するより、アクセス件数やSEOを強化した実のあるサイト構築を目指している当社としては、納得いかないご指摘と受け止めたくなるけど、実はここにWEB業界の大きな問題と可能性があると思う。
資生堂の「花椿」は140周年目を迎えている。サントリーの社史は開口健と山口瞳の両氏が書いているなど‥、マスメディア広告の歴史とその人的層は厚い。それに比べてWEBデザインはたった10年強の歴史しか持たないのである。
3ヶ月の養成学校を卒業すれば誰でもWebデザイナーになれる。専門学校が即戦力になるWebデザイナーを促成するという役割を担わなければ、IT業界は維持できない。即製は促成と同じ。その位のスピードがなければ間に合わないほど、この業界の変化は早い。生産と消耗を繰り返してきたWeb業界も、一般ユーザーが最多利用のメディアとして浸透している今、経験豊かなグラフィックデザイナーやコピーライター、プランナーといった広告のプロたちも交えて本格的「デザイン」のあり方を窮めていきたいと思う。
ソーシャル化時代へ突入して、広告の担い手が、一般ユーザーに替わる前に・・。

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