便利なだけじゃない!フランス・リヨンのスマート・マクドナルド・レポート

日本でもモバイルオーダーやスマートショップが増えています。例えば、日本マクドナルドは、スマホで注文・お支払いをすると、注文の行列に並ばずに商品を受け取れるモバイルオーダーを一部地域で導入しました。あらゆる業種で、電子マネー決済、セルフレジ、無人店舗などキャッシュレス化の動きが広がっていきそうです。中国ではWeChat pay、Alipayといったスマホ決済が当たり前という話をよく聞きます。日本でもPayPay、LINE Payをはじめとするスマホ電子決済の選択肢が2018年後半から一気に増えました。

では、欧州のキャッシュレス化はどうなっているのでしょう。今回はマクドナルドのセルフレジを紹介します。実際に試してみたのはフランス・リヨンのマクドナルドです。これが便利なだけじゃないんです。

店内の壁面に大きなスマホ型のデジタルサイネージ。それがセルフレジです。

 

メニュー画像に動きがあり、選ぶだけでも楽しい!こんな画面で商品を選んでいきます。多言語化対応していて日本語表示もできます。

大混雑でもストレス少なく注文が可能できます。

この日、リヨンで女子ワールドカップの決勝戦が開催され、最寄り駅からスタジアムまでの道の途中にあるマクドナルドが大混雑。アメリカやオランダ等からやってきた多国籍の来店者が、ワイワイ会話しながら商品を選んでいきます。

決済はスマホではなくクレジットカードで。

このセルフレジの画面の下にクレジット決済端末が設置されています。自分でVISAやマスターカードを差し込ん暗証番号を入力すると、注文内容と「ESP88」といったアルファベットと数字を組み合わせた引き換え番号がプリントされます。

あとはカウンターでは商品を受け取るだけ。

レジの前で引き換え番号が読み上げられるのを待ちます。通常ならば短時間でスムーズに商品を受け取れるそうです。なお、この日は、大混雑だったので商品を受け取るまでに時間を要しましたが、あるオランダ人の女の子が、自分の番号を読み上げられたときに「ビンゴ!」と叫んだことをきっかけに、ビンゴ大会のように、ショップスタッフが番号を読み上げると「ビンゴ!」と叫んで商品を受け取ることが楽しい即興ルールになりました。

IT化で便利になるだけでなく、楽しい時間を過ごせるって良いですね。

ちなみに、欧州ではキャッシュレス化が進み、日常生活では、ほとんど現金を使用する機会がありません。フランスでは主役はスマホ決済ではなくクレジットカード決済。スーパーマーケット「カルフール」では70歳代の女性も普通にクレジットカードで野菜を購入しています。現金支払いの人を見ることはありませんでした。飲料の自動販売機もクレジットカード決済です(しかもSuicaのような非接触型)。

下の写真は、同じくリヨンのパブの店内です。無人の蛇口が並んでいて15種類のクラフトビールを自分で注ぐことができます。蛇口の横にプリペイドカード(クレジットカードで購入)を差し込むことで課金されます。どんな味のビールかな・・・ガラポンみたいな楽しさですね。

 

キャッシュレス化で、買い物が変わると生活が変わります。

長い行列が解消されストレスがなくなります。生まれた、ゆったりとした時間は、おしゃべりしたり、新しいことに挑戦したり豊かな生活づくりに役立つ。そして、買い物に、新しいエンターテイメント要素が加わったりする場合も。日本でも、今後、そんなシーンが増えそうですね。