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NYレポート-3【ひとつの未来】

今回で6度目になるNY訪問。最後に行ったのは20年前で、自分で主催した「マルチメディア視察ツアー」でタイムワーナーとCATV会社を訪れた時でした。随分と間隔が空いてしまいました。

マルチメディア(笑)と言っていたんです、インターネットでの通信方法を。その頃は、まだGoogleという会社は設立されてませんでしたから、ネット社会がどんな未来をもたらすのか?またどのように活用していけばいいのか?将来像が見えていませんでした。雲を掴むような想いで「マルチメディア視察ツアー」を企画し、先行する米国の実態をこの目で確かめたくて渡米しました。弊社が現在CMSの開発とかweb制作の業務をしているのもこの時の経験が、決め手になりました。

cosmemacys

今回も同じような切羽詰まった想いに駆られて単独ツアーを決行したのですが、実感したかったのは、ショッピングの現場がどうなっているのか?というところです。

オムニチャンネルとか、ショールーミング化とか・・、リアルショッピングを脅かす驚異的現象として報道されますが、果たして本当なんだろうか?米国と日本ではそもそも流通や消費者、生産者のあり様が違うので、そのまま鵜呑みにするわけにはいきません。またオンラインショッピングに象徴される新しい消費動向は、常にリアルショッピングの対立軸として驚異的に報道されることが多いけど、本当なの?

スマホがもたらす購買スタイルの変化、ソーシャル化という新しい時代感、ミレニアルズに象徴される新しい消費者の増加、アジア国の振興、グローバル化という経済の波・・・、どれもこれもが複層的に重なって消費者が、生産者が「変化」を迫っています。

BARNYS店内

今回は知人の紹介もあって、販売の最前線(高級デパート)で働くW氏に会うこともでき、より実感を得ることができました。一部紹介したいと思います。

W氏はNYの高級デパート・メンズ売場で働くNY生まれ、NY育ちの45才の男性です。少年のような眼をしたとてもチャーミングな男性でした。私の未熟な英語に嫌な顔一つせず、意味不明な質問には想像力を働かせて答えてくれるホスピタリティ溢れる人で、さすが接客のプロ!でありました。メンズウエアの販売からスタートしたこのデパートの売上は、1位がNY店ですが,2位はオンラインショップ、3位がLAだそうです(米国に30店舗を展開(CO-OP、アウトレット含む))。オンラインショップの売上は増加し続け、新しいオーナーは、「販売員はパッケージとレジさえ打てればいい」とさえ思っているのではないかと危機感を募らせています。(接客販売は必要ない?確かに他のデパートを視察していても、販売員が少ないと思いました)

BARNYS1

彼の顧客層は、ファイナンス系で年齢は41~42才。英国人やアラブ系、中国人が主な客層だそうです。客単価は$12,000(日本円で150万円前後)ぐらいだとか。売上を支える客層は、全体で70%を外国人が占めるそうです。販売員の給与体系は時間給+歩合(メンズの場合は売上の4%)だそうで、健康保険や年金保険などの社会保険はないわけですから、日本より雇用状況は厳しいと思います。他にもいろいろと話が弾みましたが、最後に質問した「リアル店舗で販売を強化するために必要なことは?」には、確信もってこのように答えてくれました。

1st:Beautiful!

2nd:Catch up

3rd:Follow up!だそうです。

自分が顧客をフォローする場合は、mail,phoneをよく使うそうですが、顧客の家族への心配りについて実践でいろいろな場面を想定して説明してくれましたが、うまく訳せないので割愛させていただきます(笑)

何を聞いてもさりげない答えに、日頃の接客で鍛えられているアンテナの高さと探究心旺盛な感性が伺え帰国してからも時々思い出しています。

Bgoodman panda

マンハッタンのデパートは、どこのデパートも1Fでブランドものの服飾雑貨やコスメを取り扱っていますが、アジア人観光客がホントに多いです。殆ど外国人と言っても過言ではありません。でも1F売場には沢山お客さまがいましたが、2F以上のフロアは、客数より店員さんの方が多い位で殆ど閑散としています。あのサックスですら通路に40%OFFのSALE商品を陳列しているのが現実です。帰国後Macysがアウトレット店舗を展開するとのニュースをキャッチしましたが、アウトレット業態を展開しなくても十分本店がアウトレットのようになっちゃってるのに~(´ヘ`;) 利益を追求するためのコストカット施策が販売員削減や値引き商戦を常態化していくのでしょうが、デパートはdeclineし、ターゲットを外国人観光客に完全にシフトした模様です。

macysuriba

※上写真は、Macysの売場

今回の旅で考えを変えたのは、「売場」という概念です。売場とは、販売する空間ではなく、「物が売れる場所」という定義に改めないといけないと思いました。NYでの傾向や現象がそのまま日本に当てはまるとは思いませんが、一つの未来から学ばなくてはなりません。オムニチャンネルとは、「その物が売れる場所」へ集客し、売上を上げるチャンネル手法だと思います。そのシフトに対する直感的脅威が対立軸を生んでしまうのかもしれません。オムニチャンネルも含めてこれからの売場の作り方は、「Wegmans」がお手本を示してくれているように思います。

追記

今回の滞在期間中、よく耳にしたのは「ミレニアルズ」と言われる世代層です。あらゆる業界でこの若い世代の生活スタイルや購買動向を注視しているようです。

#NYデパート #オムニチャンネル #インバウンド #ショールーミング

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